さらりとお茶漬け。
いわしの「鈍刀煮」をいただいていており、「これは絶対に旨い」との御墨付きだったので、余分なおかずの登場を控えての、いっただきま〜す、です。
なんでも、江戸時代に旅をする武士に捧げた「いわしさん」なんだそうだ。当時の製法で、いわしの頭と内臓と尾をとって、醤油でゆっくりゆっくり煮て、それを干して、また煮るという手間をかけにかけて作り再現しているそうです。
できあがりが、錆びた刀に似ていたのでこう呼ばれたんですって。これをお侍さんは、ほぐして印篭に入れて旅立った……んでしょうなぁ。
さて、熱いお湯も湧いたし。
いわしをぱらぱらとほぐして、さささっとお茶漬けを。
あぁ、うめっ! うめっ〜〜〜。
男らしい味に、ごちそうさまでござり候。
お箸を新調した。
このお箸は安くはないが、とても使い易く、麺類食い好きにはもってこいのお箸なのだ。江戸木箸の職人さんが丹念にカンナをかけて作った五角の箸で、素材はてつぼくである。父の手が不自由であったので、生前にこの箸をプレゼントしたら、ものすごく使い心地がよいと喜んでくれた。毎日使うものなので、もうひと組、母のと一緒にプレゼントしたのだが、まだ使えるのでもったいないと、最初のものを大事に使い、新しいものは、とうとう開けず終いになってしまっていたので、実家から持って帰ってきた。手の不自由な父が使いよかったとあって、うちら夫婦にとっては、もっと使い良い箸だ。力をかけずにちゃんとなんでも掴めて、切るのも簡単である。
アメリカは乾燥しているので、竹の箸を使うとすぐに反ってしまう。プラスティックや塗箸はすべるし。
今度、お箸の新調を御考えの方がいたら参考まで。
★てつぼく五角箸