里芋の「セレベス」のことを、母は「赤芽」と呼ぶ。この芋、とてもキメが細かく旨い。
ニューヨークでもよく近所のインドのグロッサリーで買って煮っころがしを作るのだと、母に話したら、「じゃぁ、今度、このやり方でみんなに教えてあげてごらん。おいしいけん」と、自信たっぷりで作ってくれた。
赤芽を適当な大きさに切って、ラップして電子レンジでチン、それに片栗粉をたっぷりめにつけて、油を敷いて熱したフライパンに並べて、あんまり動かさずに弱火で軽く焼き目を入れる。即席の「そうめんの出汁」を少し水で薄めて、焼きあがった芋にかけて、少し置いて味を沁み込ませる。食べる直前に糸がつおを載せてできあがり。
アメリカの場合、これをフィンガーリングポテトなんかでやってもおいしいだろうな。その土地土地にある、おいしい芋でやってみてください。