おもしろい料理の仕事が舞い込んで来て、ロードアイランド州に6日間行ってきた。
どっぷりアメリカ食に浸かりっぱなしの日々だったけど、いろんな発見がありましたよ。来週あたり、もう一度ロードアイランドに、今度は仕事ではなく、おいしい「郷土料理」を求めて、改めてちょっくら行ってこようかなと思ってます。
今回の旅で、「アメリカの料理」のいろいろな面が見えたなぁ。数えきれないほど、気が付いたこと、目からウロコなことなど、山程あったよ。あなどれないよ。
まぁ、細かいことは、このブログでちょこちょこと紹介していくつもりです。あぁ、まったく日本の料理だけの感覚でいると、アメリカの料理を量りにかけることはできないねぇ。今日は、アメリカンフード漬けの旅の中で一番おいしかったものをまず紹介しますね。
アメリカ東海岸には、その名も名高いクラムチャウダーが二つあります。
一つは、マンハッタン・クラムチャウダー。これはトマトソースベースの赤いもの。
もう一つは、ニューイングランド・クラムチャウダー。クリーム仕立ての白いものです。
私もずっとニューヨークに住み、何度もニューイングランド地方に釣りに出かけていますが、今回ロードアイランドの地元の人から、第3のクラムチャウダーを教えてもらいました。それが、クリアー・クラムチャウダーです。透明なんです。まぁ、日本のハマ吸いほど透明度はありませんが、クリームもトマトソースも入っていない「おすまし仕立」のクラムチャウダーです。こういうのがあったんですねぇ。この辺じゃぁ、当たり前のチャウダーだそうです。知られざる「ニューイングランド名物」で、かなり感動しました。味もクラムの味がストレートに味わえ、そりゃおいしかったぁ。
食べたのは、ローカル道沿いの小さなダイナー。シーフードが専門の店です。土地の人達で満員。人気の店なんですね。さすがにこの辺はクラムやオイスターという「ナマモノ」はメニューにはなく、全部火が通ったものだけってのも、アメリカの普通の田舎っぽくって気に入りました。ビールがないのは残念だったけどね。
それと、この辺で「フィッシュ」と言えば、「タラ」を指すんですね。本や人からそうは聞いてましたが、ほんまでした。この店では「コッドフィッシュ(一般的にでかいタラ)」ではなく、サイズの小さめの通称「スクロッド」と呼ばれているタラを使ってました。
「シーフードプラター」ってのを頼んだ女性は唖然。こんなん出てきました。はぁ、ドカンと出てくるとは思ってましたが、予想を少し上回る量。もちろん、食べ切ることはできませんでしたが、何の粉を使っているのか、外はすごくカラリと、中はしっとりとした空揚げに仕上がってました。
スケジュールが立て込んでおり、今回の郷土食で食べられたのはこれっきりでしたが、その他にも、このロードアイランドには伝統の料理があります。砂浜に穴を掘って海藻を敷き、そこにどんどんコーンや、魚介類を重ねて、最後に大きな石を乗せ、ムシロをかぶせて「蒸し焼き」にするという「クラムベイク」というものがあったり、「ジョニーズケーキ」という地元のコーンミールとメイプルシロップを使ったパンケーキがあります。これは次回のお楽しみにとっておきましょね。
こういうおいしいものを、教えてくれた「ジェリーさん」、あんがとさんです。また近いうちに、そちらのキッチンに置き忘れた「包丁研ぎ」取りに行きますね。