◆釣り日記
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日曜午前零時。ウエザーリポートの予報は「グロスター、雪。朝方までに2インチの積雪。その後、快晴。午前中、海は天候の余韻でしけるが、午後から静かになる」。 「どうするって。行きましょう。行くしかないでしょ。」今回の遠征隊長であり、長年の鱈釣り経験を持つ鱈島氏(68)の一言で車のエンジンをON、出発。 道中待ち構えていたのは吹雪。春先のニューイングランド地方のわがままなマザーネイチャーに今回もしょっぱなから振り回される。明日は晴れるはず。 午前4時、マサチュセッツ・グロスターの鱈釣り船団「ヤンキー・フリート」の基地に到着。夜明けを待つ。 重くのしかかる雪雲の奥から陽が注しはじめる。見たことのない夜明けの色合い。哲学的に色だった。まだ港のは海面にうっすらと氷が張っていた。 朝7時、20名のアメリカ釣りバカを乗せた船は、ステルワーゲンと呼ばれる漁場を目指して出発した。今日の船は「クリッパー」。4月1日の真鱈解禁の前なので、この船しか出ない。今回の釣りは、シーズンを控えた「真鱈釣り」のための序曲に過ぎない。4月に向けての「期待」への1ステップである。よって、釣った真鱈はすべてリリースとなる。それでもいい。一目自分で釣り上げた鱈の顔を拝みたい。そんなバカ4人このせつないまでの「鱈、求愛」の気持ち、読めないだろうな。 漁場までの2時間。3月の雪明けの海は甘くない。うねる。しかも船が小さい。甲板に出ることは不可能。船全体に波がかぶる。酔う。そうです、酔うんです。私は酔います。酔うけど行きます。釣りが始まると、止まるんです。竿を置くとまた船酔いが襲ってくる。冬の海はこんなもん。思っているほど甘くはないんです。だから冬の海には友達は連れて行けない。初めての人がこの船酔いにかかると、釣りが嫌いになります。それは私にとって非常にしのびないことです。今日の3人のメンバーは安心です。「釣りばか」ですから。船酔いは、「朝、歯を磨くようなもん」ということをよーく把握した人達ですから。酔う私をほっといてくれます。ありがたい。「まっちゃん、今日は一段と顔色悪いねぇ」とビール飲みながらうつぶせる私にやさしい声をかけてくれます。「決まってんだろ、45歳のおばさんが素っピンの上、一晩寝てない上、酔ってんだから。」とつっぷしたまま、言葉を返させていただきました。 さぁ、忍耐の2時間とうねる波しぶきを乗り越えて、ポイントに着きました。戦闘服(どオレンジ色の塩化ビニールのつなぎ。こっちではスキンと呼ばれてます)を装備し、自分のポジションにつき、16オンスの錘をつけた糸を海底250フィートまで落とします。おっ、けっこう今日は深いところでやるんだっ。待つこと数分、初の「あたり」が来ました。おぉ、大きなあたりです。ここからは、魚と私だけの世界に入ります。親のことも夫のこともすべて忘れる時間です。頭の中「見えない魚」だけとなるお時間です。見えない相手に話しかけます。世間では「まっちゃんの恐怖の独り言」と言われてます。「おーし、おしおし。おいしいよ、この貝。おーっと、あれっ、一気に食べちゃってよ、一気に。あれっ、胃の調子悪いのかなぁ?ドーチタンデチョネー。お父さんやおかあさんやお友達も呼んで来てよ。ほーれ、ほれほれ、そろそろググッと飲み込んでみまちょーねぇ」。見えない魚に大きな声の日本語で話しかけます。横の地元のアメリカ人のおじさんが私のこの姿を見て、あんぐりお口を開けてます。目が合っちゃったんで、優しくおじさんに微笑むと、凍りついてます、おじさん。そりゃそうでしょねぇ。怖いでしょー、東洋人のおばさんの呪文を唱えるような独り言。ここ「魔女の町・セーラム」に近いしねぇ。うふふ。 お魚さん、私のやさしい誘いに気を許したようです。そこを、一気にひっかけます。オリャーッ!!!! 「オーレッ、ひっかかりやりあがったぁ、オーレッ、オレ。ほーれ、250フィートから顔見せてもらうよっ、おばさんに。おめぇ、よかったよなぁ、いい人に釣られてぇ。頭の先からしっぽの先まで、きれーぇにぜんぶーっ、跡形もなく食べてやっからなぁ。まかせとけっ。おー、おー、そうそうあばれんなよ。往生際悪いよ。まぁいっか。この大海原で動けんのもこれが最後だもんなぁ。いいよ、いいよ、動いて。でも、はずれないよっ、針は。ストライクゾーン入っちまってるからなぁ。悪いなぁ。でもおばさんも遠いところから来てるだよねぇ、あんたに会いに。そこんとこわかってもらえるよねぇ。 そんな感じで釣行5時間。朝の船酔いもどこ吹く風。脳からハイパーなアドレナインがブシュブシュ出て、気分快適。「なんや、コイツ」とナメきっていた、地元の常連客や船のメイト(アシスタント)に「なめんなよ光線」を今日も浴びせることができた釣果となりました。船全体では非常によくない釣果ではあったもんの、私達4人は、コンスタンスに一日中なんやかんやで釣れました。残念だったのは、今回キープできるハドックを上回る数の「コッド(真鱈)」を大量に釣ったにもかかわらず、解禁日前ということで、すべてリリースしなければいけなかったことです。わかってはいたことですが、やっぱり非常に残念でした。 でもハドックの型がとてもよかった(でかい!)こと、細ヤンが、珍しい「ウルフフィッシュ(日本では狼魚)」(写真の怖い顔をしたやつ)を釣りあげたことが救いとなりました。このウルフフィッシュは顔のわりに、唐揚げにするとモチモチの食感でとても旨い魚なんですよ。めったに食べれない貴重な魚です。よかったね、細ヤン。釣りの前日、出張でグロスターの1歩手前まで来ていたにもかかわらず、私たちを車に乗せるために、深夜電車でニューヨークまで引き返し、改めて翌日運転手を勤めてくれた細ヤンです。ありがとうございます。彼はその上、船の中での抽選で「次回の釣りのタダ券」もゲットしましたぁ。よかったですねぇ。 私は真鱈9本、ハドック5本が釣れ、そのうち2本のハドックを自宅に持って帰ることができました。 他3名は、悔しいことに私を上回る釣果でした。しかし、4人ともこれでは気がすんでません。真鱈ほしかったぁ。くやしがっている私たちを見て隊長の鱈島さん、「あの美しい黄金に輝くタラの顔を見られただけでも私は来た甲斐がありましたよ。」と一言。さすが「鱈をこよなく愛す釣り侍」です。そうですよね、釣り上げたし、今年もたくさん鱈がいることわかったし、大事になでて海に戻してやったし。 もちろん、帰りの車中では、あの真鱈を仕留めに来週もう一度遠征に行くかどうかの、興奮覚めやらないミーティングでございました。さっきの優しい言葉で私達を説得した鱈島さん、本当は一番悔しかったにちがいない。「来週末と言わず、僕は普通の日でも行きますよ」と、もう隊長ったら。鱈キチ達のお尻に、誰も消すことのできない火がついちゃったよ。
by machikogunji
| 2007-03-27 02:16
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