いただきものだらけで生活してるようなもんのグンジ家ですが、このところこのカテゴリをさぼってしまい、いただいた方には申し訳が立ちません。もらいものはことごとく「いかに美味しく食べられるかと研究して食べさせてもらってる次第です。今日からはまじめに更新していこうと思ってます。
さて、旦那さんの上司の奥様は日本の神戸にお住まいで、ニューヨークに来られる時にはいつも地元の季節を感じるおいしいもんを持ってきてくれます。春には「とりたてイカナゴのくぎ煮」をいただきました。唸ってしまうほどの春の味でした。
そして今回も重いのに「甲南漬」を持って来てくれました。私はこのお漬け物を知らず、どんなもんかと包みを開けてみると、瓜を酒粕で漬けたお漬け物、そう、「奈良漬け」と見た目はそれこそ瓜二つって感じのもの。しかし、漬けている酒粕は、神戸の蔵元「味醂(みりん)」の白菱醸造」の酒粕を使用しており、独自の漬け方でこのお漬けもんを作ってらっしゃる。あくまでも神戸の甲南の名産「甲南漬」であって、奈良漬ではないのですね。
私は高校生の頃、美術部にいて(完全なる落ちこぼれでした)、夏になると奈良の東大寺に大嫌いな先生に連れられて写生合宿に行かされてました。合宿というのが嫌でその時は絵も描かずにフラフラとお寺の中で遊んでいたんですが、その時に参道にある「森奈良漬店」で買った奈良漬がびっくりするほど美味しくて、それが忘れられず、年に一度「正倉院展」という正倉院の宝物をあれこれ展示する展覧会を見に行った際に、必ず奈良漬けをその店に買いに行っていました。はっきり言って奈良漬けが大好きな乙女だったわけですよ。必然的に酒も好きになりましたけど。
いただいた甲南漬は、あの奈良漬け以来のおいしいものでした。薄く切ってもパリパリです。みなさんにこの音を聞かせたいです。パリッ、パリパリッ、パリッ。ご飯とこのお漬けもんだけで私は異常に幸せになれました。はい、食べ過ぎです。