朝10時に電話。近所の魚屋からだ。「今、いいサバ入ったよ。買いにおいでよ」と言う元気なねえちゃんの声。私は、この魚屋のねえちゃんと「サバ同盟」を組んでいる。魚屋のカウンターの中には私の電話番号がカレンダーに書き込まれている。いいサバが入ったら電話をくれることになっているのだ。バッテラをぜひ食べたいという人が私の回りにはわんさかいるので、それを叶えるためにサバアンテナを張り巡らせているわけよ。
今のシーズンはニューヨーク近郊にはサバがいないので、この脂のノリを見ると北欧のノルウェーとかのサバだと思う。日本には「鯖街道」ってのがあるが、どうも世界にも「鯖ロード」ってーもんがあると私は思う。その鯖ロードは、アストリアにも続いてるのね、きっと。
電話がかかってきただけあって、いい状態で運ばれて来たサバだった。腹の部分が割れてない。この北欧のサバは脂分が多いので身が非常にくずれ易く、すぐにおなかの部分がグジョッとなってしまう。今日のは優良品。塩でがっちり締めて、次に酢で軽く締める。これがうちのやり方です。あさっての料理教室でこのしめ鯖登場します。