アメリカで食べられてる茄子ってのは、基本的に渋い。八百屋で馴染みの各国の主婦達に「どうやってこの茄子を料理してんの?」と聞くと、「塩して少し放っといて、茄子から水が出てきたらギュッギュッと押して絞ってえぐみを取ってから料理するの」という答えが1番多い。見た目はイケそうだなと思う茄子をもう何回も工夫して日本食的に料理したりお漬けもんにしたりしてきたが、なかなか美味しくいかなかった。で、最近見かける「ホーランドエッグプラント(Holland eggplant)に落ち着いている。皮は若干固いが煮るのには問題ないし、実がしっかりと詰まっている。アクも少なく、何よりも今までの茄子じゃできなかった「翡翠茄子」が作れるのがうれしい限り。ここまでの緑色と形をとどめておくってのは、比較的むかしから出ていた細長い色の薄い「チャイニーズエッグプラント」ではできなかったもんなぁ。
あまりにもきれいに仕上がるので、「海外の茄子でお悩みだったあ・な・たに作ってみていただきたく」、今日はきっちりと時間を計りながら作ってみた。鍋に茄子が浸かるぐらいの油(ベジタブルかコーンかカノーラ油)を入れて熱くなりすぎない程度に熱し、その中に浅くたて4つに包丁を入れた茄子を静かに入れる。素揚げする時間は1分半から2分。油の中で全体にまんべなく温度が伝わるようにクルクル回しながら揚げる。皮の表面をお箸で押さえて弾力を感じたらOKです。あらかじめ用意した氷水にすぐ浸けて2分ぐらい茄子の方向を変えながら余熱を取って、空気に触れないように氷水の中か流水で丁寧に皮を剥き、表面の水分を軽くペーパータオルで拭き取って、冷たく冷やした出汁に浸けて味をしみ込ませる。出汁は薄味にしといて、食べる時に別の出汁、もしくは生姜醤油をかけて食べるとなおさら美味しいっす。