NY近郊で、この夏に必ず行こうと思ってた場所が二つあった。一つはこの前行ったフィリップ・ジョンソンの「グラスハウス」。もう一つ、それが今日行ってきたラッセル・ライトの「ドラゴン・ロック」。どちらも人の家なんだが、前者はMOMAのキューレター/建築家、後者はインダストリアル・デザイナー、共にアメリカンモダニズムを代表する人物。どちらもオハイオ州出身で、歳も2つしか変わらない。ちょっとタイプは違うけど、同じ時代を生きてきた二人なんですね。そしてどちらもNY近郊にとっても個性的な自分ちをデザインして家を建ててます。ただ違うのは方向性なんだろうな。フィリップ・ジョンソンは特権的な感じがするのに対し、ラッセル・ライトは大衆的な感じがするんですが、どんなもんでしょうか。家的にはラッセル・ライト邸がよかったな。まぁ、前々からここは行きたかった度120%の所だったってのがあるので、しかも去年の秋に下見にまで行って「家の中に入ってみたい」という期待を今日まで温めてきてましたから。
去年の秋はこんな感じでした。わかりますぅ?どこに家があるか。秋の写真の方が見え易いですね。池の手前にある岩がドラゴンに似てるってライトの娘さんが言ったことから、ここがドラゴンロックと呼ばれるようになったんですって。
プライベートに家とその周辺をボランティアの人が案内してくれるのは、予約制で金・土・日の3日間、5月から10月28日までの限定オープンなんですが、毎年行こう行こうと思ってるうちに終わっちゃったってのが何年も続いてたので、それを今年こそはってことでパッと行ってきました。あーっ行ってよかった。かなり面白かったです。日本の影響、かなり受けてるのがわかりました。「龍石」って書いたモザイクみたいのを飾ってありましたが、ちょっとこれだけはイケてませんでした。ドラゴンロックかよ。だよな。
写真は厳禁なので借り物の写真ですが、これ風呂場です。これが一番見たかったの。もちろん他もすばらしかったんだけど、どーしても風呂場の敷居に使っている蝶のパネルが見たかった私。さすがインダストリアルデザイナーだけあって、ラミネートとかの加工が部屋の随所に生かされてるのよね。あと、ドアノブにすごく凝ってたみたいで、家中ぜんぶ違うの。同じものは1個もないってのがよかった。
「このまま帰らずにここに住みたい」って思える家だった。めちゃくちゃ好みでした。
@MANITOGA / THE RUSSEL WRIGHT DESIGN CENTER : 584 ROUTE 9D · PO BOX 249 · GARRISON, NY 10524