築地でどうしても買わなければいけなかったものがあったので、朝から母と。弁当の六角の折り箱60個を実家まで送ってもらうことに。「いいわねぇ、お母さんと娘さんで」と会う人会う人から声をかけられた。嬉しいことだ。朝ごはんに、うちの旦那が必ず帰省の際に寄る場外のラーメン屋「井上」に寄り、立ち喰い。
ここのパンチパーマの良くお似合いの大将は、相変わらず黙々とラーメンを作っていた。店の壁にニューヨークタイムズの一面に堂々と掲載されたここのラーメン屋の写真が掛かっていた。訳の分からん食べ物雑誌の小さな切り抜きとは違い、実に品格のある堂々としたものであった。客とは決して視線を合わせない大将が、うちの母に「おかあさん、寒いから中はいってよ。そこのにーちゃん、ちょっとずれてあげて、お母さんそこに入れてあげるから」と。見てないようで、よーく見てくれてたんだな。
ここのラーメンは、昔から東京にある中華そばの味。母、これは美味しいわと一気に食べた。私のチャーシューも奪って食べた。肌寒かった体が一気にあたたまった。
これにて母と一緒の東京滞在2泊3日は終わり。10日の昼過ぎに羽田から高松へ。翌日の午前中、築地や他の処で買った荷物、ホテルから送ったおみやげの宅配便が次々に実家に届いた。お世話になった東京の友人に素麺を送ろうと梱包をしていた昼過ぎ、関東・東北地方に大地震が起こる。素麺はそのまま私の部屋に残したままとなってしまった。