さぁ、ニューヨークの釣りたて魚の味を、どう料理してみんなに「旨い」と言わせられるか。やっぱり日本人には和食だろう。シンプルな和食、それが一番ダイレクトでいいんじゃないか。
まずは刺身。きちんと血抜きはしてあるので、身は真っ白でござんすよ。「釣りたては身がコリコリ」だってのを体験してもらった。私は、瀬戸内育ちなので、「鯛のコリコリ」「ハマチのコリコリ」を食べてきた。料理人は、「魚は少し身を寝かして食べた方が旨味が出て美味しくなる」と言うが、それが当たってるとも思うが、私はコリコリがかなり好きだ。確かに旨味は明日の方が旨いだろうが、釣ってすぐはそれはそれでこれまた旨いと思う。こういう魚はワサビ醤油よりも、生姜醤油の方が旨いってのも私の考えなので、それで食べてもらった。
魚はたくさんあるので、贅沢に腹いっぱいになるように使い、丸1匹づつ焼き魚に、煮付けにした。焼き魚は、この釣ってすぐのもんは水が出て焼きにくいんだが、またこれもそれはそれで旨いんです。
煮魚は、ちょっとやってみたい方法で料理した。濃い口醤油を使わず、小豆島のさしみ醤油を使った。この刺身醤油ってのが、日本でも地方によって全く味が違うんです。うちの方は甘い。これが鹿児島にいったらますます甘みがすごくなる。関東の人なんかは信じられない味だという。この甘みをうまく生かして煮付けに使うとまろやかな味とコク、照りのついたいい色合いにできるんです。色が濃くてもしょっぱくないっていう感じに仕上がります。試してみてください。
最期に「シーバスのにぎり寿司」を作り、満腹満腹。みんな当分シーバスは欲しくないんじゃないかな。
みんなが帰った後、椅子に座る暇もなく、続きの「魚の処理」をしてました。旦那が帰って来るまでに、すべてを終わらし部屋もきちんと片付けておかないと、今後の釣りに支障をきたすので、それだけは疲れてもやってます。途中、お腹がすいたので、あまった寿司飯で「シーバスの刺身丼」を作って食べた。タレなんかいらないよ、小豆島の刺身醤油で充分。