ニューヨーク/ロシア/日本、まだ落ち着かないでうろちょろ。
by machikogunji
◆釣り日記
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お弁当@シネコック・キャナル
お弁当@シネコック・キャナル_f0056476_0135689.jpg

お弁当@シネコック・キャナル_f0056476_0141729.jpg●インディアン居留地でたばこ購入
今日、ロングアイランドに行った第1の目的は「たばこを買いに行くこと」。うちは夫婦でたばこなので、マンハッタン周辺で買っていたのでは破産してしまう。1箱7ドル近くするからね。安たばこ購入する手段はいろいろあるが、法律的にきわどいところ。うちらは、ロングアイランド・エクスプレスウェイのEXIT68で下りて南に10分ぐらい走ったところにあるインディアン居留地内にあるタバコ専門店まで出向いている。道路沿いに看板もあり、店も左の写真のような感じで、これだけ堂々と商売をやってるのだからたぶん法には触れないんだろうな。この手の店がこの辺には数件ある。中に入るとカウンターがあり壁にはぎっしりたばこが並ぶ。注文すると、近所のパートのおばさんが実に手際よくプラスチックバックに品物を入れてくれる。早い。所要時間1分。1カートン34ドルぐらいであらゆる種類のたばこが買える。マンハッタン価格に較べると半額。


お弁当@シネコック・キャナル_f0056476_0143991.jpg●シネコック・キャナル(Shinnecock Canal)
たばこ屋の後は、ちょっと東に向かってドライブ。手作り弁当と、旦那がどうしても食べたいとダダをこねて買った「ボストン・マーケット」のチキンをどこで食べるかを検討、現地地点のモリチェスからサンライズ・ハイウエーを15分ぐらい東に走った所にあるシネコック・キャナルに行こうということになった。
このシネコック・キャナルはロングアイランドの内海と大西洋を結ぶ小さな運河で、知る人ぞ知る「カレイ釣り」の穴場だ。今年は例年より少し遅く(だいたいはセント・パトリックの日から)4月1日からニューヨーク州のカレイ釣りが解禁となるが、そうなれば水門の閉まる夜明け前から日・韓・米の太公望がずらーっと川岸を埋める。私も釣り仲間と再三ここに通い、おっさんに混じってカレイ釣りに高じてました。普段、水門が開いている時は渦潮が巻くほどの流れの速さで釣りにはならないが、水門が閉まるとピタッと流れは止まり、釣り堀状態になる。そこを狙うのだ。釣り好きの人はぜひ一度このシーズンに行くといいよ。そこで、カレイ釣りのポイントの1つを教えましょう。ここのカレイはなんか黄色いモノが好きなんです。そのため、撒き餌としてみんな缶詰めのコーン、またはムール貝を殻ごと足で潰したものを必ず巻きます。魚に色がわかるのかどうかは判らないけど、ここのカレイの場合は本当にこの黄色いモノに寄ってくるんです。ちなみに、カレイが本当に黄色が好きかどうか、日本に帰った時に水産試験場の人と瀬戸内海でカレイ釣りをしたことがあるんだけど、誰にもあたりがないのに、黄色くペンキで塗ったオモリを使った私だけにあたりがバンバン来て30センチのカレイが釣れたっていうことがありました。
川岸には車を停めるスペースがあり、今日はだーれもいなかったので、キャナルのまん中当たりに車を停めてランチ・タイム。その後、旦那は車の中でゴーゴーといびきをかきながらお昼寝。
私は川岸を散歩。内海側の水門の上はロングアイランド鉄道の鉄橋があり、小田急ロマンスカーのような最近新しくなった2階建て列車がさっそう通り過ぎていく。大西洋側の入江にはマリーナがあり、これから出番を迎える大小のボートがまだカバーのかかったままおとなしく水に浮かんでいる。静かなもんだ。
私も途中から昼寝に参加してウトウト。旦那は車の中で本気で寝込んでしまった。ふと起きて時計を見たら、もう3時過ぎ。さあ、帰らないとラッシュに巻き込まれるぞ。水筒のお茶を飲んで、目をぱっちりと覚ませて帰路に。

お弁当@シネコック・キャナル_f0056476_015580.jpg●伝説の釣り竿職人の店「アルテンキルヒ」が70年の歴史を閉じる
このキャナルへ行く道の入り口に1軒の古い「釣り具屋」があったんだけど、表に「FOR RENT」のサインが張られていた。これは私にとってはものすごいショックであり、ロングアイランドの釣り師達にとっても、すごく悲しいことなのである。この店は、「アルテンキルヒ」というこの辺では有名なカスタム・ロッド(特注の釣り竿)を作る父ミッキーさんと息子のハンクさんが経営してた釣り具屋だった。父親のミッキーさんは、数多くの釣り名人達に竿を作ってきた人で、私達にも丁寧にカレイの釣り方や仕掛けのことを教えてくれたが、数年前に亡くなった。その後、息子のハンクさんが父親からの技を受け継いで店を続けてきたんだけど、近所の人の話によると去年のカレイのシーズンを最後に70年間続けてきたこの店をたたんだそうだ。空家になった店の入り口のシャークのマウント(はく製)が、ポツンと春の空を見つめていた。なんかそれを見ていると泣けてきた。

お弁当@シネコック・キャナル_f0056476_0152838.jpg

ラッシュに巻き込まれることもなく無事に家に帰って、ひと風呂浴びる。なんかキッチンからいい匂いがする。旦那がおいしそうなペペロンチーネ風のパスタを作ってくれていた。バルブ・オニオンの残りとベーコンちょっとにとんがらしとガーリックをきかせて、すこぶるおいしそう。帰り道にガスステーションでカップヌードルを食べてしまったので、あんまりお腹は空いてないと思ってたけど、冷たいビールと一緒に、またガツガツ食べてしまったのだ。小春日和に昼寝をするとお腹がやたらと空くのはうちら夫婦だけなのかしらん。今日一日、食べっぱなしの日だった。
by machikogunji | 2006-03-18 00:10 | NY釣り婆日記・魚料理
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