夕飯の前菜は牛肉のたたき「ユッケ風」。どこがユッケ風なのかというと切り方。味はニンニク醤油にわさび効かせてある和食風なんですが、お肉の筋に逆らって細切りにしてみたら、歯の悪い旦那さんでもスムーズに食べられた。1枚でペロリンと食べる贅沢さはないが、ちょっとしたつまみにはこの切り方が食べやすいことを発見。
朝作っておいたカワハギのおかしらの煮付け。よく味が滲みておいしく食べた。
とっても力強い感じのほうれん草を買った。案の定しっかりし過ぎて「おひたし」には不向き。一応普通に茹でてしっかりアク抜きをし絞って切った後、少しの胡麻油で炒めて出汁醤油と味醂の薄味で炊いた。手間のかかるほうれん草であったが、やさしいフワッとした味になった。旦那一束完食。あんたはポパイか。
ここまでは、なかなか落ち着いた感じの中年の晩飯だったんだが……。
おかずナポリタン。お昼のパスタの茹で残りがあったんで、白いご飯に合わせて食べる付け合せのナポリタンのつもりで調理。炒飯を冷や飯で作るとおいしいように、ナポリタンっていう日本独自のスパゲッティーも伸びて冷えた麺で作った方が、ある意味で「美味しさ」が出るんではないかと、ハタッと思った。完璧なほどの日本の商店街にある喫茶店のナポリタンができ、一人前を旦那と取り合った。牛たたきよりもカワハギの煮付けよりも、今晩は、このナポリタン・スパゲティーが我が食卓の人気をど独占しちまった。