田舎からのおみやげに、こんなん持ってきました。
ご存知の人は少ないだろうな。
餅柳のお餅です。
私が小さかった頃、祖父がその頃流行っていた「♪富士の高嶺に降る雪も、京都先斗町に降る雪も、雪に変わりがあるじゃなし、解けて流れりゃ皆同じ♪」という、確か「お座敷小唄」という曲だったかと思うんですが、それを歌いながら、正月になると、この乾燥させてウエハースのようになったま~るい色とりどりのお餅を柳の枝に刺した「餅柳」を抱えきれないほど買ってきて、床の間に飾り、その歌を一緒に歌うとお餅を一つ取って、私に食べさせてくれていたことを、なんでかこの歳になるまで、ずーっと覚えていて、ついに自らこれを買って、NYの家で「お座敷小唄」を口ずさみながら、柳がないので、葉の落ちた蔦の枝にくっつけるという、とてつもなくノスタルジックなことをした。40年以上前に食べた味は、変わってなかったよ。
1月の料理教室で、なんか使ってみようと思っている。
この餅柳はお正月にちなんだお飾りで、昔は日本中の商店街なんかの軒先にあったものだ。
今はプラスティック製でも珍しいものになってしまった。
一陽来復、冬が終わり春が来ることを表す、昔なつかしいお祝いのお飾り。