5月12日、花嫁エイミーちゃん(魚屋の長女)を新郎が迎えに来た。
どちらも御両親が福健省出身。故郷のしきたりに従っての結婚の儀の始まり始まり。
ドアの向こうには、新郎と男性陣が。こちらの家の中には花嫁と女性陣が。
簡単にドアを開けない。開けてはいけない。
「あなたは彼女のどこがよくて結婚するの?」「ずっとやさしい旦那でいられるの?彼女を幸せにできるの?」………妹達や女友達がいろいろ新婦を質問攻めにする。
「じゃぁ、紅包(ホンバオ)くれたらドアを開けてあげます」
紅包とは、中国の御祝儀。赤い袋に入っている。
ドアの隙間から、新郎が用意した紅包を女の子達に2袋づつ手渡すと、ドアが開いた。
「開けてくれてありがとう」。
新郎は、台所の机の下や風呂場を覗いて、隠れている花嫁を探す。
「どこにいるの、花嫁さん」
最後に奥の部屋の扉を開けると、そこにウエディングドレスを着た花嫁が…。
見ーつけたっ。
そして、みんなで一緒に故郷のスタイルの麺を食べる。これからの結婚生活が長〜く続くことを願って……みんなで麺を食べる。赤い麺。お祝いの赤にちなんで、福健省の紅糀の入ったおめでたい麺。
いつものアストリアの魚屋の前に真っ白のストレッチのリムジンが横付けにされた。
では、みんなで結婚式に行ってまいります。