マグロ釣り疲れ(今頃やってくるのがお歳ざんすね)で、夕飯作り放棄をして、よかった。こんなご馳走の差し入れがあったんだもん。うちから橋を二つほど渡ったところで、「北海道たべものフェア」をしている。このフェアは年に一度やってくる。ニューヨーク近郊に住む日本人は、皆さん楽しみにしている(最近はチャイニーズもコリアンも、アメリカンもこの催しを楽しみにしているそう)、「おいしいもん祭り」だ。海外と言えども、この週末3日間は、日本のデパートの「おいしい物産展」が楽しめます。うれしい話だ。
しまホッケ。私はてっきりどっかの「島」で捕れるので、こう呼ぶのかと思ったら、表面に「縞」のあるホッケだったのね。あららっ。
ホッケには2種類あるらしい。一つは「真ホッケ」、もう一つが「縞ホッケ」。道内で捕れる「真ホッケ」に対して、「縞ホッケ」はベーリング海(ロシア)で捕れるらしい。「真ホッケ」は小振りだが、「縞ホッケ」はでかい。値段は断然「真ホッケ」の方が高い。しかし、ギットリとした脂の乗っている縞ホッケは独特の味わいがあって、私は好きだ。「真ホッケ」はちょっと普段は手の届かない「高嶺のお魚」になってしまっているが、「縞ホッケ」は庶民の味的でいいよ。私は四国出身なので、北の魚にはうといので、あんまり大グチは叩けませんがね。うちの旦那は、どっちのホッケにも関わらず、あの独特の身離れするホッケちゃんが大好きなのでありんす。うちにホッケがやって来たら、もちろん焼くのは旦那です。これがまた、旨そうに焼くわけよ。ほらっ。
「北海道展って言ったら、蟹工船のタラバ蟹の押し寿司よっ」と、毎年熱心にこのフェアに通う主婦N子さんが力強く言い切るお寿司。「安いの買っちゃだめよ、高いの買ってね。身が違うから」と選び方も御指導いただき、ぜひ一度食べてみたいもんだと思っていたら、うわ〜〜〜〜っ、お寿司が橋2つ渡ってうちまで来ちゃいました。
ハレンも蟹型なのね。たっぷりのタラバの身、こりゃおいしいや。間に昆布が入って、寿司マニアとしてははずせない1品でした。アタクシ1人で独占喰い。わさび醤油、酢醤油、マヨネーズわさび醤油で攻めてみました。マヨわさ、うんめ〜〜ぞ〜〜ぃ!
北海・海の幸のお惣菜。日本の味がするよ、やっぱり。天ぷらにしろ、コロッケにしろ、旨いなぁ、やっぱり。思わず北島三郎の鼻唄がこぼれます。個人的には鳥羽一郎の鼻の穴の方が好きなんですが、北海道ならやっぱりサブちゃんっすよね。ハァ〜〜〜〜、ッアッアンアン。
超キッチュなデザインの包装でまずシビれてしまう、北海道茅部郡森町の
「いかめし阿部商店」のいかめし。全国駅弁の中でもダントツ、函館本線森駅のキヨスクで売っている、人気の元祖いかめしが、海を渡ってニューヨークにもやって来ている。
このいかめしは1941年、森町沖でイカが大豊漁だった時に、その小イカをなんとかうまく利用できないかと考案されたもんだそうだ。
ムチッとしたアメ色に輝く小イカを割れば、モチモチのごはんがぴっちりと中から姿を現わす。これを作るには熟練の技が必要なんだろうなぁ。すごい技だなぁ。まこと鮮やかな「いかめし職人さん」の技です。滲みる味してます。