茹でて身をほぐしたハドック(またはコッド)とベーコンを、バター少々で水気がなくなるまで一緒に炒め、缶詰のニューイングランド・クラムチャウダー(キャンベル・ブランドがベスト)に混ぜ合わせ、つなぎに小麦粉と卵を加えて、千切りじゃがいもを薄く敷いたフライパンに流しこんで焼いた、ニューイングランド風お好み焼き。ソースをかけて、マヨもかけて、青海苔にかつお節があれば言うことなし。グロスターの海の男の地ビール「Cape Ann Fishermans IPA」と一緒にグビグビ・バクバク!。
さぁて、これから1年間、季節の釣ったお魚の簡単料理を載せていく。日本には各県別にさまざまな郷土料理、名物料理があるが、アメリカも意外にあるのよね。最近は地ビールもいろいろ増えてきたし、そんなのも紹介しながらやっていこうと思っている。
★ハドックのニューイングランド流お好み焼き・コツはココ!
材料:ハドック(コッド/真鱈でもよし)、じゃがいも、ベーコン(ソルト・ポークだとなおさらよし)、ニューイングランドクラムチャウダーの缶詰め、小麦粉、ネギ、卵、とんかつソース(必須)、マヨネーズ(好きなら)、マスタード(あれば)、しょうゆ(お好きに)、青海苔(常備してたらすごい)。かつお節(海外在住日本人の贅沢品)など。
■じゃがいもはベンリナー(海外にしかないかもしれないすごくよくできたステンレスの刃の種類が入れ替え可能な日本製スライサー。NYではプロのシェフ達も使っているすぐれもの。名前はふざけているが、ほんとに便利な〜道具。階段から転げ落ちないようにするためのストッパー「スベラーズ」とは何の関係もない)でできるだけ細く千切りにし、流水でさらすこと。余分なデンプン質はいらない。
■フライパンは充分熱して、多めの油を敷き、そこにさらして水気を切ったじゃがいもを敷くこと。また弱火過ぎないこと。あくまでも表面のイモがカリッとするように努力する。
■缶詰めクラムチャウダーは温めないで冷たいまま使うこと。そこに小麦粉をたし、固めにしとかないと、焼いた時に裏返し不可能となる。裏返しの技に自信のない人は、卵を入れるとよい。もっと固まる。
■ハドックは茹でると身がポロポロになるが、あまりいじり過ぎてボロボロの身にしてはいけない。茹でた魚は充分水気がなくなるまで、細切れのベーコンと一緒に炒める。バター炒めにしてもいいが、ちょっとくどくなるのでほどほどのバターの量にすること。
■クラムチャウダーは充分しょっぱいので、あまり塩こしょうをしないこと。そして、クラムチャウダーを買う時に、間違ってマンハッタンクラムチャウダーを買わないこと。これはニューイングランド地方をもじった料理なので、マンハッタンでは洒落にならなくなる。
■焼くのに自信のない人は大阪出身の友達にやってもらう。かならず、その中に「お好み焼き」のことになったら、しゃしゃり出てきて得意になるやつがいるはず。大阪出身の友人のいない人は、自分で努力してやってみる。ニューイングランド出身の友人はお好み焼き自体を知らないので、ここでは役に立たない。せいぜい地ビールを買ってこさせる程度にしておこう。たぶん、サミュエルアダムスを買ってくるに違いないが。あのビールもけっこう旨い。
まぁ、こんなとこでしょうか。他にも「ハドック料理」を載せてありますので、御参考までに。
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ベシャメルソースと鱈の関係
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ハドックと里芋のグラタン
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ハドック料理