昔、祖母に「戦争中は食べるものがなくて道に生えたタンポポの葉っぱも食べていた」という話を聞き、それから「あぁ、タンポポなんてのは食べるものじゃないのか」とずーっと思ってたんですが、アメリカじゃぁ、みんなガンガン食べます、タンポポの葉っぱ。貧しいからじゃなく、金持ちも食べます。もちろん道に生えているのをちぎって食べているわけではなく、ちゃんと生鮮食品の一つとしてタンポポの葉ってーのが必ずと言っていいほど季節になると八百屋に並びます。「ダンデライオン」がそれです。苦味の強いビター・ダンデライオンと、苦くないスイート・ダンデライオンの2種類があります。ゴッツゴツのもありますが、今日のはとても柔らかそうで、ちょっと摘んで葉をかじったら、苦味もなく柔らかい。こりゃ、水菜代わりに鍋にしちゃえとやってみました。
主役は、このタンポポの葉と鶏です。鶏は、足の部分を買ってうちできれいにおろして切り分けました。ハラルミートです。きれいでおいしい。あらかじめ骨と昆布で取ったスープに豆腐とターニップ(蕪です)を入れて弱火でゆっくり煮といて食卓に出し、卓上コンロにかけながら、この鶏とタンポポの葉を好きな分だけ入れて食べます。
この前、でっかいイエローターニップで手惑いましたが、上の写真のものが、アメリカで普通に売られている「ターニップ」、蕪です。真っ白のものは少なく、大振りのショッキングピンク色がかったものが一般的です。大根を手に入れにくい、もしくはわざわざ日系や中国系の店に買いに行くのが面倒臭い時には、これを大根代わりに使います。ヘタな大根よりもおいしいのよね。さすがに大根おろしはできないけど。煮る分にはぜんぜんOKです。今日はこのターニップをゆっくり煮て鍋に入れました。
食べてみて、タンポポの葉、なかなかシャキッとしていておいしかったですよ。苦味は少々ありますが、その苦さが私にはよかった。鶏とすごーく良く合いました。お試しあれ。
最後に台湾の乾麺を入れて、御飯代わりに。だいぶん前に買っていた乾麺で、日本のきしめんより太く分厚かったけど、なかなかコシもあり、お鍋にはいい感じ。旦那さんが気に入って、まとめて買っとくようにとのことですが、どこで買ったか忘れたよ。私はポン酢にネギで食べました。鶏鍋にする時は、水炊きよりも、ちょっとスープに下味をつけとく方がうちでは気に入ってます。鶏も切られたものでなく、1羽買っておろすとか、鶏の足でも自分でおろした方がおいしいと思います。最初は大変と思うかもしれませんが、慣れるとそんなに時間もかからず、それよりも、なんといってもおいしいですよ。鶏のおろし方は魚より簡単なような気がします。捨てるところなしなので、ぜひトライしてみてください。