今の季節、魚屋で刺身で食べられる魚は数少ない。もちろんアメリカの魚屋で丸ごと買った場合の話です。こちらではヒラメはローカルものでイキのいいのは、初夏から晩秋には手に入るけど、今、店頭に並んでいるのは、季節にとれたものを冷凍したもの。よっぽどの保存状態がよくないとだめ。タラは、釣り立てじゃないと刺身はダメ。釣り立てでも水っぽい。鯖はシーズンを過ぎたので、今度は春までお預け。イカだけは冷凍でもきれいなのは刺身でいけます。レッドスナッパーやグルーパーは、これは無理。南のお魚ですので、ほぼ冷凍もの。サワラも同じ。なんだかんだと今のシーズン、刺身でいけるのはシーバスもしくはブラックフィッシュぐらいでしょう。
今日は、シーバスを1尾買って、半身づつで2種類の魚料理を作りました。
まずは、3枚におろして、片面の皮を剥ぎ、薄切りにして、「お刺身サラダ」を作りました。薄く切れば切る程上品でおいしいです。うち独特のドレッシングは、まずワサビを少量のサラダオイルで溶かし、そこに、塩、コショウ、レモン果汁、酢、も一度オイル、そして、みりん、醤油を入れて合わせます。みりんを入れるとびっくりするぐらいお刺身に合ったドレッシングになるよ。試してみてください。サラダ菜には、必ずレッドオニオンを入れます。このピリッとした甘い味がこれまた刺身によく合うのよね。
魚の片方の身は骨付きのまま、切り目を入れて、お酒、塩、にんにくとしょうが、ねぎで蒸します。片身しかないので、すぐ蒸せます。
いい感じに蒸し上がったら、お皿にたまったお汁を別鍋に入れ、醤油と砂糖(みりんでもよし)を少し入れて湧かします。それを魚にかけて、千切りのネギとしょうがを足し、フライパンで高温にした油をジャーッとかけてできあがり。今日の夕飯の流れとして、胡麻油じゃくどいので、普通の油を熱してかけました。魚1尾でじゅうぶん2人の前菜として食べられる量はあります。中華風ではなくあくまでも和食の味のあっさりした蒸し物です。