釣り立ての鯖で今年も、この釣り立てじゃなきゃできない料理を紹介します。これはどんなに新鮮だと思われる魚屋の鯖でもできない料理です。条件は1つ、釣りたてです。どうしても食べたい人は鯖を釣りに行ってください。もしくは、鯖釣り人をお探しに港で船が帰ってくるのを待機するという手はあります。日本人も鯖釣り大好きなので、あなたの回りにも行って来た人がいるかもしれません。探してみてください。
さて、その料理とは、大したことはしません。釣って来た鯖を、3枚におろし、外皮をはがして、真ん中の骨を取り、細かくぶつ切りにします。たたきのように細か過ぎてはいけません。形は残す程度に切ります。それに、すりごまたっぷり、もう溢れるほど入れます。あと、刻みネギ、すり生姜、そして醤油で和えます、以上です。塩で締めることもなく、酢で締めることもなく、醤油でだけで食べます。
今日は私にとって一番旨い酒を、先日日本から後輩が運んで来てくれたので、それにふさわしいつまみができあがりました。神亀という酒です。これは旨いよ。このカップ酒がこれまたかわいいのよん。亀のイラスト入り。昨年は、こっちで売っている数少ないカップ酒「大関」のコップで旦那さんしきりにお酒飲んでましたんで、ちょっとコップのコレクションを増やしてあげた次第です。
表面を直火で焼いた「たたき風」もちょこっとこしらえました。これは、たまねぎのスライスを敷いて、レモン汁、生姜汁、香菜のみじん切り、しょうゆをタラリとたらし混ぜて食べます。酸味が爽やかでよく脂の乗った鯖に合います。
あっ、ご飯が炊けました。先ほどの胡麻醤油鯖を炊きたてのご飯にのっけます。さば丼です。これで2口、3口いただきます。これもまいったなと言うほどおいしいです。
お酒も回り、お腹もいい感じになってきたら、先ほどのさば丼に、熱々のほうじ茶をたっぷりかけて「鯖茶漬け」にします。こっれが旨いんだぁ。
これがニューヨークの釣りたて鯖の正統派の食べ方だと私は思います。
この食べ方は、昔、大分県出身のタカマツさんという釣りキチの先輩が「鯖っちゅうのは、おまえ、こうして食べるんが一番おいしいんや。」と教えてくれたものです。「関さばにも負けんよなぁ、ニューヨークの鯖は」としみじみ言いながら、ご飯をかけこむ先輩の姿がよみがえってきました。