ブルー・クロウ、そう「わたり蟹」です。うちの田舎じゃ「ガザミ」と呼ぶんですけど、「食べたいから捕りにいこう」ってことで、ロングアイランドは、今リッチな人々で溢れかえっている、ハンプトンに行ってきたぞ。
「とうもろこし畑の中でカニが釣れる」という、好奇心旺盛な私の闘争心を逆なでするような一言がずっと気になっていたんですが、ずっと行く機会がなく、もう10年ぐらいが過ぎた今頃、急にどうしても行きたくなり、まやちゃん、森師匠と3人で、シネコックでアジ釣りを早朝楽しんだ後、現場に車を走らせたのであります。
シネコックキャナルから、そんなに遠くないブリッジハンプトンの町中を出て、サガポナックレイクにかかる、ちっちゃなちっちゃな石橋のたもとが、この辺じゃちょっと知られた「蟹捕り」の名所です。おぉ、確かに橋の向こうはコーン畑。でっかい実をつけた背の高いとうもろこしの草がのびのびとそこら中にはえてます。まずは記念撮影なんかしちゃったりして。虫になった気分です。
簡単に釣り方、いやこれは「釣り」ではなく「捕り」ですな、捕り方の説明をしときましょう。子供も、大人も楽しめて、しかも釣り道具はなーんもいりません。
まず、どっかマーケットか肉屋で、チキンのドラムの部分を買ってきてください。餌はこれです。これを丸ごとヒモに括り付け、橋の欄干とかに結び付けて、カウボーイのようにグルグルとヒモを振り回し遠くの方の水の中に投げ入れます。
後は、そのチキンにカニが来るのを待つだけ。カニはチキンを見つけると、挟みをがばっと広げてチキンを抱きかかえます。するとヒモがちょっと張るので、それをカニが離さないようにそーっと糸を岸までたぐり寄せ、足下まで来たらそこを網ですくいます。はい、いっちょあがりってな感じでカニをだましだまし捕っていきます。
(写真/左・餌のチキンドラム/カニをそーっとたぐり寄せているところ/ネットでゲット、喜ぶマヤ嬢)
当日は4時間ぐらいで8パイ捕れました。サイズ規定があって、捕っていいのは甲羅のサイズが4.5インチ以上なので、それより小さいのはまた湖に返してあげてくださいね。
ほーら、ほれほれ、これが釣り立てのブルー・クロウの面々です。元気です。暴れます。途中でバケツをひっくり返してしまい、全速力で逃げ回るカニを3人で追いかけ回すというハプニングもありました。カニ、馬より逃げ足早いです。ほんま。
今回のカニ捕り、マヤちゃん俄然はりきり、もう楽しみまくっていました。最後には4本の仕掛けのヒモを自在に使いこなしてました。マヤちゃん改め「カニ子さん」とこれから呼ばせていただきます。
このブルー・クロウ捕り、今がシーズンです。チャイナタウンのカニがいくら生きてて売っていても、取り立てのカニの味は断然おいしいですよ。捕った後、バケツに入れる時は、水を入れずに直接放りこんでおきます。カニは水につけたり、氷に直接あてると死んでしまうので、そこだけは注意してください。あぁ、おもしろかった「カニ捕り」。
★蟹捕りの場所マップ
大西洋沿いのサガポネック湖にかかる橋のたもとです。