アメリカとロシアから持って帰った本。なんだかんだと手放した本は段ボールに10箱あった。アメリカを去る人から受け継いだ本がたくさんあった。特に日本語の本や雑誌は、海外ではまだまだ貴重品。もらった本は全て読んだ。日本語の活字に常に飢えていた25年間であった。英語の本は、料理本と美術書が主であった。結局長くアメリカにいたが、読み込んだ本は数冊だけだった。ニューヨークについての本が数少ない英語の本のだいたいだな。その代わり、雑誌は恐ろしく買って読んでたな。マガジンってやつです。読んでた頃は月に十数冊も買って読んでた。仕事柄ってのもあったけど、ニューヨークを取り上げたものがたくさんあったので、身近に体験できる事が多かったからなぁ。
山程の雑誌は、こちらに帰る数ヶ月前に、必要なページだけ破って、スクラップして持って帰った。雑誌に対するひとつの「執念」だな。
単行本、文庫本は、荷物がかさむので、なるべく持って帰らないようにと本の好きな人達にばらまいたが、どうしても手元に置いてもう一度改めて読んでみたいもの、今後の人生の参考になるもの、思い出の印象的なものを、2箱に納まるだけに限定して持って帰った。
その2箱を今頃開封した。1年以上、そのままにしていた。
開けると、思い出が詰まっていた。やばい。いろいろ思い出す。本当にいろいろとね。
酒を飲みながら、1人、片付ける。
ちらちらページをめくりながら、ちびちびお酒を飲みながら。
この時間を実は楽しみにとっておいたのだ。
大切なひととき。
今だから、泣かないで片付けられるわけよ。