朝、魚屋。
あ〜〜〜〜〜〜っ、なに〜〜〜〜〜ぃ、新顔ぉ〜〜〜〜〜、チビ猫ぉ〜〜〜〜。
目が合った。おっとっと、こっちに来る。
わかったなぁ、そう、おばちゃん、魚臭いやろ〜〜〜。あっ、違うっ、今朝は起き抜けに鴨焼いてたから、臭うのかなぁ。
おばちゃん、遊んで〜〜〜〜ってスリスリ。いや〜〜、久しぶりに猫さわりまくったわぁ。
いいんだよねぇ、あの毛の感触と、しなやかなボディーが。
こういうの2匹抱えて、寝てたもんなぁ、長い間。
思い出したら、涙ぐむやん。…………私のアメリカ生活、猫とずーっと一緒だったもんなぁ。
猫がいなくなったから、日本に帰るみたいなもんやもんなぁ。年老いたあいつらを飛行機に長時間乗せることだけは絶対にさせずに、大好きなこのボロアパートで死なせてやろうと思って、それを全うしたからねぇ。長く楽しい19年間だったよ。彼らがいて、嫌だったと思ったことは1日もなかった。
今日、子猫の体に降れた時、また飼いたいなぁ、猫。と久々に思った。
何かの紐がほどけたように。