旦那の職場には「従業員専用ベリージュース」ってのがあるんだそうだ。従業員は、この生ジュースを好きな時に好きなだけ飲めるらしい。旦那も職場に着くとまずこのジュースを1杯飲んで仕事を始めるんだって。ずいぶんと健康的になったもんですな。自分で栄養とか管理しないと病気になっちゃうと自覚したみたいだ。気温が下手すると−30度いっちゃうという冬場に備えて抵抗力を付けとかないと、めちゃくちゃ怖いロシアの病院(一回健康診断に大学病院に行かされて、その暗さと建物と医療器具の古さに驚愕したらしい)に連れてかれるのを本気で怖れてるみたいだ。生ジュースはこの季節は2種類あるそうだ。一つは真っ赤なベリーのジュース。飲ませてもらったが、数種類のものが入っていてさらっとしてあっさりしている。ジュース作り専門の人がいるだけあって、さすがに既製のものとはお話にならないぐらい美味しい。甘すぎずすっぱ過ぎず絶妙。
もう一つってのが、この深いオレンジ色のジュース。使われてるベリーはシーバックソーンて言うものです。このシーバックソーン(sea buckthorn)、ロシア語でオビルピーハ(облепиха)っす。発音これでいいのかは胡散臭いですけど。日本にゃ北海道辺りでちらっと作ってるところあるみたいですけど、一般的ではないベリーです。これってものすごい栄養価があるベリーみたいで、果物で唯一オメガ3が入ってるらしい。ビタミンも豊富。「ミラクルベリー」と呼ぶ人もいるらしい。旦那の周りのロシア人は口を揃えてこのシーバックソーンを褒め称えるそうです。で、どうやってジュースにするんだとジュース作り専門家のおにーさんに旦那が聞いたところ、採れる時期にたくさん採って、渋みがあるからそれを冷凍しとくと、甘さも増して渋みも取れるんだそうだ。そして、それをジューサーで潰して漉すとのこと。
どうしても飲みたかったので、旦那に持って帰ってもらい飲んでみると、ウヒョーッ、濃いぞ!そしてなんとも言えない美味しさ! 以前、パック入りのものをニューヨークで飲んだことはあったのだが、独特の癖がある味で、私は大丈夫だったけど、友人はだめだったってことがあったんだけど。この生のジュースはめちゃくちゃ美味しいやん。ぜんぜん既製のとちゃうやん。なんかマンゴージュースっぽい方向性の味と粘りかな。この粘りは果物から出る油脂で、シーバックソーン油ってのも売ってましたよ、フツーに。いやぁ、ロシアじゃとってもポピュラーなものなんですねコレ。そして栄養価の高い優れたジュース、旦那さん、毎日ぜひ飲んで丈夫な体を作ってくださいね。今度この木の実の冷凍があるかどうかロシア人街に探しに行こうと思ってます。あったらまたブログに載せますね。高くないといいのだが。