モスクワの町にこんなにたくさんのウズベキスタンの若者がいるとは思わなかった。アジア系のレストランで働いてる人はほぼウズベックだ。ちょうどニューヨークのコリアンやチャイニーズの子たちと同じ感じで、しゃべる言葉はロシア語だけど、勤勉さや感覚ってのはやはりアジア独特のものを感じる。エド君っていうウズベキスタン出身の青年に話を聞いてみたら、旧ソ連時代に朝鮮半島から強制移住させられた高麗人が、現在もかなりの人数ウズベキスタンを定住の地としているとのこと。そこで生まれ育ったのがエド君のような子で、お父さんお母さんの文化や食べ物ってのは朝鮮のものが大きく影響してるんだそうだ。だから冷蔵庫にはキムチはいつもあるそうだし、今回作ってくれたウズベキスタンの郷土料理であるラグマンという麺料理もピリ辛子で冷麺を彷彿させる味わいだったのよね。もともとラグマンっていう麺料理はウズベキスタンだけじゃなくその周辺の国、要は中央アジアの国々に共通の料理で、国によって少しずつ味付けや調理法が違うんだそうだ。そう、シルクロードのお味ざんすね。ウズエック風はスープ麺で、本当はあったかく上に肉とかをトッピングするんだそうだけど、この夏、モスクワも猛暑で熱いのは食べたくないと、冷たいスープに冷たい麺という、まさにコリアンチックな冷麺スタイルのを作ってくれた。これ食べたら旅の疲れ、吹っ飛びましたねぇ。
このラグマン、いろんなスタイルがあって、かなり奥深い食べ物ですよね。機会を見つけて今後のテーマにしたい麺っす。特徴はスープがトマト仕立てであることと、トッピングにディルとコリアンダーの刻んだのが入ってること。そして手打ちの麺。まさにシルクロードの食べ物だっ。モスクワでもいろんなところでこのラグマン食べられます。
エド君、ごちそうさん。